思いつきラボ

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No. 138 「大きさが異なると色は違って見える…」

2019/06/15

繊維業界は歴史が長く、また、川上から川下までサプライチェーンが長いため、立場が異なるだけで言葉づかいや慣習が異なります。 「思いつきラボ」では、繊維に関するちょっとした疑問や面白話などをご紹介します 。

※2019年6月15日時点の内容です。

高視認性安全服の試験に蛍光生地の色の測定があるのですが、測定は“CIE 15に規定する 手順によって測定する”と記載があり、色度座標は2°視野(CIE 1931 測色標準者の等式関数)の条件で求める。というふうに規定されています。いきなり馴染みのない単語を並べて書き始めましたが、試験の内容はともかく“ 2°視野”の説明を求められることがたびたび起ります。物体を目で捉えている時の上下又は左右の角度のことです。ちなみに 2°視野とは 50cmの距離で直径 1.7cmの円形の物体を見た時の状態になります。CIEの規格で決められているものに “10°視野”もあり、こちらは50cmの距離で直径 8.8cmの円形の物体を見た時の状態になります。

この2種類を規定しているのは、物体の大きさが変わっていると人間の色感覚も変化して、要は色が違って見えるということなのです。そのため色を測定する場合は“2°視野 ”か“10°視野”かを選択しておく必要があるのです。色度図も2°視野用と10°視野用の2種類があります。色度図のxy軸に何もついてないのが2°視野用で、10°視野用はx₁₀ y₁₀と表記されています。2°視野は視覚が 1°~ 4°用で、10°視野は 4°以上のときに用いることになっています。

1.7cmの直径の円と 8.8cmの直径の円を同じ色紙から切り取って、50cm離して見比べてください。色が違って見えると思います。色感覚は個人差もありますので、色差の度合いは人によって異なりますが試してみてください。2°視野用の色度図を CIE 1931と表記し 10°視野用を CIE 1964と表記するのですが、これは制定された西暦の年を表しています。最初の色度図は 西暦 1931年に制定され、その後、大きさによって色は違って見えるという説が唱えられて検討を重ねた結果、1964年に10°視野用の色度図を制定し、従来の色度図を 2°視野用と区別するようになったということです。

CIEと色度図

CIEは国際照明委員会の略でフランス語で表記される
Commission internationale de l’éclairage」の頭文字からつけられています。
参考までに英語表記になると「International Commission on Illumination
となります。


CIEの並びはフランス語表記からとられています。ついでに色度図の説明をしておきますと、RGB表色系色度図とも呼ばれていて その構成がR(レッド)G(グリーン)B(ブルー)の3つの基本色の混色で作られています。x軸がR(レッド)で、y軸が G(グリーン)となっています。本来は垂直に z軸が存在するのですが、RGBの比率合計がx + y + z = 1 としているので、x(R) とy(G) が判れば z = 1 -(x + y)で計算できるので2軸の平面図となっています。

今回の原稿は専門的な用語が多くでてきましたが、人間の視覚では大きさが異なると同じ色彩でも違って見えるということを伝えたかったのです。直径 1.7cmの円と 8.8cmの円を同じ色紙から切り取って50cm離して見比べてみてください。

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一般財団法人ニッセンケン品質評価センター
防災・安全評価グループ グループ長
竹中 直(チョク)
E-mail: bosai_anzen@nissenken.or.jp

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