アパレル散歩道

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第41回 : ものつくり原点回帰シリーズ ~縫製 その1~

2022/06/01

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2022.6.1

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 これまでものつくり原点回帰シリーズとして、繊維、糸、織編、染色仕上げの工程で進められるテキスタイル開発、いわゆる「生地作り」について勉強してきました。
 今回と次回の「アパレル散歩道」では、平面の生地を立体の衣料品に作り替える工程を勉強します。
アパレルメーカーの存在価値は、生地や材料がもともと持っている付加価値に、どれだけ製品としての価値がプラスできるかと考えてもよいと思います。
 今回は縫製に至る準備工程の商品設計、グレーディング、マーキング、縫製仕様書作成などについて勉強します。そして、次回では「縫製 その2」として、縫製や裁断機などの機器、縫い目の種類と特性などについて説明します。


  1. アパレル製品の商品化プロセス
    1. アパレル企業の商品化戦略の策定
       昨年の9月に公開しました「第26回アパレル散歩道」でも説明しましたが、アパレルメーカーでは商品化計画を進めるに当たり、経営戦略を踏まえて、各部門のマーチャンダイザー(MD)が市場動向、販売情報、ファッション情報などを分析し、企業目標を共有しながらマーケティング戦略を策定し、商品コンセプトを立案します。そのような背景の中で、新規性のある商品、魅力ある商品が開発されます。

      社会環境
       エコ、エシカル
       リサイクル
       フェアトレード
       オーガニック
       SDGs
      市場動向
      販売情報POS
      (Point of Sales)
      JANコード
      (バーコード、FRIDタグ)
      情報の収集と分析

      企業目標の設定
      マーケティング戦略策定
      商品コンセプトの立案
      商品企画
      商品設計
      マーケティング4P
       商品政策(Product)
       価格政策(Price)
       流通政策(Place)
       販売促進政策(Promotion)
      ファッション情報
      品質基準設定
      製品開発
      テキスタイル(素材)開発
      パターンメーキング
      グレーディング
      マーキング
      縫製仕様書作成

      図1. マーケティングから商品設計までの流れ



    2. アパレル製品の商品設計
       アパレル製品の商品設計には、主に、①パターンメーキング、②グレーディング、③マーキングがあります。
      これらは、主にアパレルメーカーのパタンナーが担当しています。

      ①パターン
       メーキング
      ②グレーディング
      ③マーキング

      図2.アパレル製品の企画設計の流れ



  2. パターンメーキング
     デザイナーが描いた服飾デザイン画に沿って、衣服を製作するための原型になるパターン(型紙)を作ります。 作業工程としては、以下の図3のようになります。

    ウェアを構成する各パーツ(袖、身頃など)を設計する
    表地、裏地、芯地の各パーツ、縫い代などを作成する
    立体裁断による原型パターンをCAD入力する

    図3.パターンメーキングの流れ

    1. パターン設計の種類
       パタンナーが担当するパターン設計には、図4の3つの代表的な方法がありますが、③のアパレルCAD法が今後大きく進展することが予想されます。

      ①立体裁断法
      ドレーピングともいい、人体や人台に直接布を当てて裁断し、これを平面展開する
      ②平面作図法
      ドラフティングともいい、人体各部の計測値をもとにパターンを作成する
      ③アパレルCAD法
      立体裁断による原型パターンをCAD入力する

      図4.パターン設計の種類



    2. アパレルCADシステム(注)によるパターンメーキングの効果
       アパレルCADシステムによるパターン設計では、従来法に比べて、①取引業務の迅速化、②商品価値向上、③技術の蓄積、④型紙保管場所の削減、⑤パターンデータの保存と有効活用、⑥省力化などのメリットがあります。多くのアパレルメーカーでも、以上のようなメリットがあることにより導入されています。

      (注)CADとは、Computer Aided Design(既製服の工業用パターン型紙生産システム)の略です。
      図5.CADによるパターンメーキングの例(婦人ジャケット前身頃)
      図5.CADによるパターンメーキングの例1)
      (婦人ジャケット前身頃)


      図6.CADシステムによる型入れ(プロッター)の例



    3. 自動裁断機の例

      自動裁断機の例


      ≪CADとCAMについて≫
      CADはIT技術をパターン設計に応用したものですが、裁断など生産工程に応用したものに、自動裁断などがあります。これらは、CAM(Computer Aided Manufacturing)などと呼ばれています。


  3. グレーディング
     グレードは、「等級」や「段階」の意味です。通常パターン原型を作成するときは、基本となる標準サイズで基本パターンを作成しますが、グレーディングとは、この基本マスターパターンから、各サイズパターンを作成することをいいます。例えば、7号・9号・11号などや、S・M・L・Oなどにサイズ展開をすることです。現在グレーディングはCADシステムで行われていますが、半世紀前などは手作業で行われていました。CADによるグレーディングの効果には、以下のように幅広い多くのメリットがあります。

    1. 手作業の1/2~1/10のコストで済む
    2. 多品種小ロットや短納期に対応できる
    3. 商品の価値向上に対応できる
    4. パターン作成技術が蓄積できる
    5. 型紙の保管場所が削減できる
    6. データの保存と有効利用ができる
    7. 省力化
    図7.グレーディングの例

    図7.グレーディングの例2)
    (前身頃)



  4. マーキング
     「マーキング」とは、使用予定の生地を想定して、生地裁断に必要なパターン(型紙)を配置することです。
    図8のように、CAD画面上で各サイズの型紙を無駄なく効率よく並べることよって、用尺(要尺)、つまり一着当たりの最小生地使用量が算出されます。使用する表地や裏地のマーキングを個別に実施することにより、一着当たりの生地使用量が判明すると生地コストが計算されます。(後述の「道しるべ」参照)
    図8. マーキング画面の一例

    図8. マーキング画面の一例

     マーキングの効果には、①作業時間の短縮化、②裁断精度の向上、③生地ロスの低下、④原価見積もりの精度向上、⑤生地変化への対応(有効巾変更など)が挙げられます。
     また、通常のマーキングは、生地の長さ方向の方向性を問わない「差し込み方式」で行われますが、コーデュロイのような順目と逆目で色相や見え方が異なる素材では、「一方方式」や「完全一方方式」での裁断を、CAD画面で指定することができます。

    ≪アパレル製品の直接原価の計算≫
    材料原価生地原価(主材・裏地等)+副資材原価(ボタン、芯地等)
    直接原価生地原価縫製原価二次加工原価(刺繍、顔料捺染等)
    直接原価率(%)製品直接原価÷製品上代×100


    1. アパレル製品の原価
       余談ですが、アパレル製品の原価について申し上げます。アパレルメーカーは、より低いコストで製品を作ってより高く販売することが、利益確保の最上の道です。そのために、常に原価意識を持つことが大切です。一般のアパレル製品の原価率は、上記「道しるべ」の③のとおり、「製品直接原価÷製品上代×100」で求められます。この直接原価率が小さいほど望ましい訳ですが、これを実現するためには上代を上げるか、直接原価を下げるかのどちらかです。もちろん、間接経費として、輸送費、倉庫管理費、販促広告費なども含めると、利益率は変わりますが、まず直接原価がどのような構成であるかが大切になります。
       製品原価は、上記「道しるべ」の②のように、生地原価+縫製原価+二次加工原価(刺繍、顔料捺染等)で構成されますから、製品原価を下げようとすると、上代をあげるか、生地代、縫製原価、二次加工原価を下げざるを得ないでしょう。ただし、これらの対策は、時として商品の魅力や品質の低下などにもつながることがあるので、事前に充分な検討をお願いします。

      表1.製品原価低減の対策例
      分野対策案
      生地原価
      • より単価の低い生地に変更する
      • 生地を広幅化し、コストダウンを図る
      縫製原価
      • 縫製仕様を再検討し、縫製工賃を下げる
      • 発注時期を工場閑散期にして、縫製工賃の低減を図る
      • 海外生産など、より縫製賃の廉価な工場に変更する
      二次加工原価
      • 顔料捺染や刺繍の配色や大きさを検討する


  5. アパレル製品の企画設計
     では、アパレル製品の企画設計を行うにあたり、MDらはどのようなことに配慮すべきでしょうか。
    以下の表2にまとめています。ご確認ください。

    表2.アパレル製品の企画設計時のポイント
    分野具体的内容
    ①製品特性
    • 機能性:運動機能、着用時の快適性
      (寸法、形態安定性、保温、通気性、軽量等)
    • 経済性:価格、耐久性、取り扱い性
    • 官能性:ファッション性、着心地、ドレープ、サイズ感
    ②デザイン性
    • 造形性、表面表情、凹凸感、色柄 など
    • 風合い
    ③テーラビリティ
    • 可縫性、立体造形性、プリーツ性 など


    1. 各分野のアパレル製品の企画設計
       ここでは、例として、「スポーツウエア」、「乳幼児衣料品」、「介護・ユニバーサルファッション衣料」の商品設計の例を紹介します。

      1. スポーツウエアの設計
         スポーツ時の快適性や安全性を重視する。
        (1)設計企画面での注意点
        1. スポーツの種目や用途を考慮し、素材的には吸汗、吸湿などの生理的快適性、伸縮性などの運動機能に優れたものを使用する。
        2. デザイン面では、運動機能性や安全性に配慮する。
        (2)縫製生産面
        1. 運動機能性を配慮したパターン設計、縫製仕様とする。
        2. 針や金属片は検針機にて除去する。
        (3)その他
        1. スポーツ用途に特化した機能性に考慮する。
        図9.スポーツウエアの一例(水着)

        図9.スポーツウエアの一例(水着)



      2. 乳幼児衣料品の設計
         生後24ヶ月のベビー対象で、衛生面、機能面を重視する。
        (1)設計企画面での注意点
        1. 素材的には吸汗、吸湿、伸縮性に優れたものを使用する。また、繊度の小さい素材を使用し、皮膚刺激を避ける。成人より厳しい遊離ホルムアルデヒドの規制がある。
        2. デザイン面では、着脱性を容易にする。ゆとり量を多くする。運動性に留意する。ひも仕様はできる限り避ける。JIS L 4129で定められている子ども服ひも仕様が求められる。 
        3. ボタンやファスナー、テープなどは、皮膚刺激のあるものは避ける。
        (2)縫製生産面での注意
        1. オーバーロックなどは押さえを入れフラットにして、皮膚刺激を低減する。
        2. 針、金属片は検針機にて除去する。
        (3)その他
        1. 乳幼児の皮膚は敏感のため、ストレッチ性の強いゴムを手口や足元などに使用するのは避ける。
        図10.乳幼児衣料の一例

        図10.乳幼児衣料の一例



      3. 介護、ユニバーサルファッション衣料
         被介護者、介護者双方の立場を重視することが求められる。
        (1)設計企画面での注意点
        1. 被介護者が快適に生活できる機能を有する衣服か。
          セパレートデザイン、着脱の容易さ、ゆとり量、ファスナー、面ファスナー仕様、ストレッチ生地などを検討する。
        2. 介護の程度に応じた豊富な機能をもつ衣服か。
        3. 安全性は確保されているか。
        4. サイズ、デザイン、色、感性など、生活意欲や自主性が持てる衣服か。
        5. ユニバーサルファッション
          障がい者、介護者、健常者の区別なく、取り扱い、着心地、着用性能、 感性を満足させる衣料であることが望ましい。


  6. 縫製仕様書
     縫製仕様書は、衣料品を生産するために必要な設計・指図書の総称です。いわゆる設計図と理解してください。
    生産に関わる全担当者がこの縫製仕様書を元に作業をしています。例えば、材料調達担当者は、縫製仕様書に記載されている生地規格を基に材料の必要量を商社に発注します。縫製工場では、縫製仕様書にある仕上がり寸法表を基に製品検査を実施したり、配色のチェックをしています。このため、縫製仕様書の内容記載ミスは許されません。時として、企画変更にもかかわらず仕様書の変更を忘れたために、規格外商品が大量に仕上がるケースもあります。事前に仕様書の変更が漏れないシステムやルールが必要ですね。縫製仕様書には、表3の内容が記載されています。

    表⒊縫製仕様書の記載内容例
    記載分野記載内容
    製品品名・品番・原産国・シーズン・工場名
    主素材 (生地など)生地品番・生地品名・規格(有効幅など)・混用率・使用部位
    ・生地メーカー・仕入れ商社・裏表区分
    副資材 (裏地・芯地・ファスナー・ボタン等)副資材品番・副資材品名・規格(有効幅など)・材質・使用部位
    ・副資材メーカー・仕入れ商社
    製品配色配色(A色×B色など)・部位・副資材配色・二次加工の配色
    二次加工刺繍・顔料捺染・熱接着プリント・接着縫製などの詳細・部位と位置
    製品仕上がり寸法各部位の仕上がり寸法・サイズピッチ
    表示組成表示・取扱い表示・付記表示・機能性表示・その他表示ラベル
    梱包ポリ袋品番・畳み方・段ボール品番・入り数


  7. 縫製副資材
     ここでは、代表的な副資材として、「裏地」と「芯地」の概要を紹介します。
    1. 裏地
       裏地を使用する目的には、以下の表4の内容があります。裏地は表地に比べると地味な扱いをされる傾向もありますが、表4のように大変重要な機能を担っています。

      表4.裏地の機能
      分野裏地使用の目的
      ①着心地の改善
      • 着脱時の滑りを良くし、動きを楽にする
      • 表地への汗の影響を軽減する
      • 保温性を高める
      ②形態の安定
      • 衣服の型崩れを防ぐ
      • 衣服のシルエットを整える
      ③外観の改善
      • デザイン効果を高める
      • 表地の透明感や柄効果をだす
      • 透けを防止する


    2. 芯地
       芯地は、美しいシルエットや型くずれ防止のために、特に紳士服や婦人服に多く使用されている副資材です。生地の種類や目的によって芯地には多くの種類があり、目的に合致した芯地の選定が求められます。
       その性能は、表5のように分類されます。最近は、衣料のカジュアル化などにより一部芯地を省略したり、ソフトな芯地を採用する傾向もあるようです。

      表5.芯地の目的
      目的説明
      成形性衣服のシルエットをかたち作る
      保形性着用による型崩れを防止する
      補強縫い目スリップなど、必要な部分を補強する
      風合い必要な部分に硬さや張りをもたせる
      可縫製縫い易くする。パッカリングを防止する
      寸法安定性生地の変形や縮みなど、寸法を安定させる


    ≪芯地の種類について≫
    非接着芯地(ふらし芯)
    表地などに縫い合わせて使用する芯地で、紳士服用の毛芯などがある。
    接着芯地
    熱で溶ける接着剤を加工した芯地をプレス機で生地に接着するタイプの芯地で、現在使用頻度は増加している。プレス機には、フラット型、ローラー型などがある。接着には、温度、圧力、時間などの条件が、芯地ごとに設定されている。


  8. 縫製工場の工程と生産設備
    1. 自社工場と外注工場について
       アパレルメーカーの生産工場には、①自社工場と②外注工場があります。一般に自社工場は、自社技術力と自社社員による基幹商品の製造や、短納期・高付加価値・別注商品などを生産します。一方外注工場は、納期と生産量のバランスを考慮しながら、汎用商品の生産を委託するイメージです。最近では、SPAの進展などにより、外注形式の生産が増加しています。
       アパレルの自社工場生産比率の大小は、どちらが良いかということではなく、双方にメリットとデメリットがあるのは間違いありません。これはアパレルメーカーの経営方針で決定されることと思います。


    2. アパレルメーカーと縫製工場の役割
       アパレルメーカーと自社縫製工場、あるいは外注縫製工場の一般的な役割を、図11に示しています。
       ここでは、アパレルメーカーがオリジナルパターン作成、グレーディング、マーキングを担当する前提としています。まず、縫製工場は受注後、主素材の受け入れや副資材の調達を行い、先発承認サンプルを作成します。
      アパレルメーカーは、この先発承認サンプルをチェックして、縫製工場に修正指示を行います。
       先発承認サンプルの確認後、縫製工場での本生産が開始されると、アパレルメーカーは、先上げ品のチェックや品質管理を縫製工場と連携して実施します。

      アパレルメーカー
      加工依頼書
      仕様書
      パターン
      先発サンプル確認と修正報告
      先上げ品の品質管理
      縫製工場
      受注
      主素材受入れ
      副資材調達
      先発サンプル作成
      工業用パターンの作成
      工場指図書の作成
      工程分析、マーキング検査基準の指示
      生産計画、裁断、縫製、プレス計画指示
      準備工程具体指示
      部分縫製、組立縫製
      先上げ品の品質検査
      中間品質検査
      まとめ、仕上げ
      最終検品・検針
      出荷

      図11.アパレルメーカーと縫製工場の役割の例



    3. OEM生産とODM生産
       アパレル製品の生産形式には、主にOEMやODMがあります。OEMは、製品の設計や開発、組立図に至るまで委託元が用意し、受託先は、委託元から届けられた設計書や図面に従って製品を生産します。時には、委託元が受託先の技術指導を実施するケースもあります。
       一方ODMは、製品の開発から製造に至るまで、すべて受託先が担当します。さらに、受託先が製品の設計や技術情報を、委託元へ逆提案することもあります。時代の変化で社会が大きく変化する中で、コスト、納期、商品価値などを総合的に考慮した新しい委託生産形態と言えるでしょう。

      表6.OEM生産とODM生産
      OEM/ODM説明
      OEM
      (Original Equipment
      Manufacturing)
      アパレルメーカーのブランドで製品を生産すること。
      アパレルメーカーが製品の設計パターンから製縫製仕様書まで、工場へ支給し、場合によっては技術指導も行なう。
      ODM
      (Original Design
      Manufacturing)
      アパレルメーカーのブランドで製品を設計・生産すること。
      製造する製品の設計から製品開発まで、工場が担当する。


    4. 縫製工程
       一般に、縫製工場には複数の縫製ラインがあり、ブランドや服種別に、所定のラインに投入されます。
       主な縫製生産工程は、表7の①から⑬の通りです。また、工程の写真も一部添付していますので、参考にご覧ください。

      表7.縫製生産工程について
      主な生産工程概要
      ①生地在庫本生産に使用する主材料、裏地などを準備する(図12)
      ②受け入れ検反染色加工場から入荷した原反の品質をチェックする(図13)
      ③裁断積み重ねた生地をマーカーにしたがって裁断する(図14)
      ④パーツ検査裁断パーツに汚れや傷などの不良がないかチェックする(図15)
      ⑤二次加工検査パーツに刺繍や顔料捺染したものについて、色や位置などをチェックする
      ⑥マーキング加工パーツにマークやラベルを熱圧着する
      ⑦縫製ライン投入縫製ラインで縫製を実施する(図16)
      ⑧中間検査縫製ラインの中間で、検査を実施し不良品の発生を未然に防ぐ(図17)
      ⑨最終検査完成品を縫製仕様書にしたがって仕上がり寸法寸法や縫製品位をチェックする
      ⑩仕上げ縫製によるしわや汚れを除去する(図18)
      ⑪梱包納品形式にしたがって、袋詰めなどをおこなう
      ⑫検針検針機を通して、異物混入をチェックする(図19)
      ⑬出荷指定の倉庫などに出荷する


      図12 生地在庫
      図12 生地在庫
      図13 受け入れ検反
      図13 受け入れ検反
      図14 裁断(CAM自動機)
      図14 裁断(CAM自動機)
      図15  パーツ検査
      図15 パーツ検査
      図16 縫製ライン
      図16 縫製ライン
      図17 中間検査
      図17 中間検査
      図18 仕上げ工程
      図18 仕上げ工程
      図19 検針工程
      図19 検針工程


(参考文献)
1)技術士二次試験講習会テキスト:日本繊維技術士センターより引用
2)繊維製品の基礎知識(第2部) 「家庭用繊維製品の製造と品質」:日本衣料管理協会、P27引用

(次回のアパレル散歩道 / 7月1日発行)

次回の第42回「アパレル散歩道」では、「縫製その2」として、縫製や裁断機などの機器、縫い目の種類と特性などについて説明します。

コラム : アパレル散歩道42
~魅力ある商品を開発するために~
テーマ : ものつくり原点回帰シリーズ ~縫製 その2~


発行元
一般財団法人ニッセンケン品質評価センター 事業推進室 マーケティンググループ
E-mail: pr-contact@nissenken.or.jp URL:https://nissenken.or.jp

※当コラムの内容、テキスト等の無断転載・無断使用を固く禁じます。

Profile : 清嶋 展弘 (きよしま のぶひろ)

清嶋 展弘 (きよしま のぶひろ)

43年間株式会社デサントに勤務し、各種スポーツウェアの企画開発、機能性評価、品質基準作成、品質管理などを担当。退職後は、技術士(繊維)事務所を開業。趣味は27年間続けているマラソンで、これまで296回の大会に参加。



社外経歴
日本繊維技術士センター理事 技術士(繊維)
文部科学省大学間連携共同教育事業評価委員
日本衣料管理協会理事 TES会西日本支部元代表幹事
(一財)日本繊維製品消費科学会 元副会長

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