2017/10/15
No. 98 「出雲では「神在月(かみありづき)」と呼びます…」
思いつきラボ
2019/08/15
繊維業界は歴史が長く、また、川上から川下までサプライチェーンが長いため、立場が異なるだけで言葉づかいや慣習が異なります。 「思いつきラボ」では、繊維に関するちょっとした疑問や面白話などをご紹介します 。
※2019年8月15日時点の内容です。
8月の盆の時期に超大型台風のニュースが連日流れています。休暇を利用して早目に飛行機や新幹線などのチケットを手配していたのに、欠航や運休の可能性も生じる地域が拡がっています。帰省や旅行を計画してた多くの人達に影響が出てしまいました。
8月に入って台風 8号 9号 10号と立て続けに発生して、8号が7日に熱帯低気圧に変わった段階で、今度は 9号 10号が勢力を増して、特に10号が“超大型台風”というアナウンスで、毎日進路や勢力の報道が続いています。
この原稿は14日に書いているのですが、明日以降さらに各地で影響を及ぼしそうな気配になっています。
“台風”が来ると聞くだけでも大事で“大型台風”となればそれなりの心構えが必要と思っているのに、さらに“超大型台風”となると相当の覚悟が必要となります・・・大袈裟なことではないです。
暴風対策に飛ばされそうなものは屋内に移動か固定・・・ここ数年高層ビルの高層階で飛来物による窓ガラスが破損。
排水溝の掃除・・・レジ袋1枚で洪水になることも。
風が強くなれば戸締りはきっちりと・・・隙間から突風が入り込むことも。
バケツや浴槽に水を溜める・・・停電だけでなく断水の可能性も。
避難場所の確認・・・避難するイメージトレーニングを。
この日に超大型台風から大型台風になったとアナウンスされたのですが、そもそも大型と超大型の違いって・・・気になったので調べてみました。気象庁によると台風の勢力の目安は「大きさ」と「強さ」で表わすとあります。
風速15m/s以上の可能性のある範囲が半径 800km以上だったのが、800km未満になったので、超大型台風から大型台風に表現が変わったということのようです。
風速 15m/s以上で吹いている範囲が強風域で風速 25m/s以上の風が吹いている範囲を暴風域と呼んでいるとのことです。
今回のような「超大型の非常に強い台風」という表現は、最大風速が 44m/s~ 54m/sで半径 800kmの暴風域を伴っていることを示しているのです。“超大型”はとんでもない勢力ということになります。
話はちょっと逸れますが大きさの階級分けが大型と超大型の 2階級しかありませんが、以前は「中型の台風」とか「並みの強さの台風」というような表現をしていたような気がするので、この階級分けになったのがいつ頃なのかこれも調べてみました。
…インターネットで検索できなかったころは調べるのに図書館に出向いてたものなのに…
筆者の行動パターンも変わってしまいました。
この階級表現に変更されたのは 平成12年(2000年)6月1日から、と記載されていました。そのきっかけとなったのが平成11年8月14日に起きた「玄倉川(くろくらがわ)水難事故」が契機となったとありました。
神奈川県玄倉川の中州でキャンプをしていた18名が、熱帯低気圧による山頂の大雨で一気に川水が増水し、13名が命を落としたというできごとで、退避勧告に対しても現地での危機感に乏しく逃げ遅れたという事故でした。
この事件が発生するまでは気象庁の区分として「弱い熱帯低気圧」とか「並みの強さ」という表現を使用してたり、台風の大きさに関しても「ごく小さい台風」や「小型台風」「中型台風」など表現をしていました。
この表現では受ける側も「弱い」や「小型」では“大した影響はない”“これなら多分大丈夫”みたいに安易に解釈してしまうので、防災上好ましくないという判断で変更になったとあります。
それまで使われていた「弱い」「並みの強さ」「ごく小さい」「小型」「中型」の表現は台風気象用語としては廃止となったという経緯でした。
地震・大雨などの災害でも避難指示がなかなか行き届かなくて、避難が遅れる人も多いのが実状です。同時に先月 7月の九州大雨では、避難指示・避難勧告が196万人を対象に出されましたが、196万人が分散したとしても受入られる施設がないことも事実です。同時に“自己特別視”という自分の判断が正しいという勘違いから、避難しなくても大丈夫という判断。災害も想定以上のことが続いています。
情報を確認しながら独自の判断が必要になってきています。
台風シーズンはこれからです。“超”大型台風が発生したらそれは一大事ということです
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