2019/10/30
No. 147 「こんな豪雨でも”再帰性反射材”は機能しているのか…」
思いつきラボ
2019/04/30
繊維業界は歴史が長く、また、川上から川下までサプライチェーンが長いため、立場が異なるだけで言葉づかいや慣習が異なります。 「思いつきラボ」では、繊維に関するちょっとした疑問や面白話などをご紹介します 。
※2019年4月30日時点の内容です。
平成最後の思いつきラボになります。年度の途中ですが 新しい年を迎える気分になっています。“平成”から“令和”と新しい元号になるので当然のことかも知れませんが貴重な体験をさせてもらっています。
今回の思いつきラボは前号でお知らせしているように、「インドの伝統技法のブロックプリント 体験ワークショップ」の報告原稿になります・・・インド発祥の技法と考えられていますが、日本でも古くから“更紗(さらさ)”という名称の綿プリントの生地として馴染みのあるものではあります。手書きの更紗もあるので、更紗が全てブロックプリントというわけではありませんが、インド更紗と呼ばれている生地の多くは今回のワークショップで行われた木版の押型によるものとなります。こちらも貴重な体験となりました。
まず準備するものは・・・
主なものはこれくらいですが、 なにせ初めての体験なので思いあたるものはできるだけ用意しました・・・
など、未経験のワークショップなので、いままでの経験で使う可能性のあるものは用意しておきました。
ブロック木版はワークショップの為にインドで購入して持ち帰ってもらいました。柄 大きさいろいろで 30個ほどになります。
問題なのはインクです。インドから持ち帰るには重量や保管状態などを考えると無理があるので、日本で手配することにしました。とはいえ、筆者は現地のインクを扱ったことがないので、今回はプリント用のインクを用意しました。ニッセンケンはエコテックス認証機関の立場でもあるので、怪しいインクを使用することもできませんので、今回はイギリスのダイロン社のものを準備しました。
ヨーロッパでは有害物質規制が厳しく、EU加盟国で製造されている染料や顔料は基準を満たしている証明の基準適合マーク“CE”マークを取得していないとEU加盟国間では流通できないことになっています。ちなみに“CE”はフランス語の「Conformité Européenne」の頭文字で欧州適合の意味になっています。英語で置き換えると「European Conformity」の意味になります。日本からの輸出品などにも基準合格品には“CEマーク”は付いていますので、注意してみてもらうと電化製品などでよく見かけることができます。
ということで“CE”マークの入ったインクを 14色用意しました。時間があれば複数の色を混ぜ合わせて混色をつくることも可能ですが、ワークショップの時間制限があるので今回は原色のまま使用してもらいました。
インクパッドも苦労したようで、アルミのトレイにスレキを引いてインクを浸み込ませたのですが、なかなかうまく木版にインクがのらずあれこれ試行錯誤してなんとか時間までに 間に合ったという状況のようでした。
今回は講師が一時帰国ということもあり、トライアルで有志だけで、時間を測ったり準備品の確認と思っていたのですが、広報でも呼びかけをしてくれたことで、20名ほどの参加希望がありました。
なんだかんだで本格的なワークショップに近いものとなってしまいました。ブロックプリントの講話を30分ほど聞いてもらっていざ体験です。
急な準備でぶっつけ本番のワークショップとなりましたが、みんな楽しそうに盛り上がっていました。
木版とインクの相性とかはもう少し考えたほうがいいような気がしますが、インクの混ぜ合せや別の色で重ねプリントとか試したいこともでてきました。時間も 90分くらいでまとめることもできるようなのでまた外部セミナーも含めて考えたいと思います。楽しい時間になりました・・・感謝です。
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一般財団法人ニッセンケン品質評価センター
防災・安全評価グループ グループ長
竹中 直(チョク)
E-mail: bosai_anzen@nissenken.or.jp
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