思いつきラボ

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No. 56 「2016年 思いつきラボ 思いつき話でスタートです…」

2016/01/15

繊維業界は歴史が長く、また、川上から川下までサプライチェーンが長いため、立場が異なるだけで言葉づかいや慣習が異なります。 「思いつきラボ」では、繊維に関するちょっとした疑問や面白話などをご紹介します 。

※2016年1月15日時点の内容です。

2016年思いつきラボ スタート

2016年新しい年を迎えることができました。今年は良い年に・・・という挨拶の前に、世界経済不安・水爆実験・中東情勢悪化・・・など不穏なスタートとなってしまいましたが、ともあれ本年も 思いつきラボをよろしくお願いいたします。

正月の神事の中継で反物を奉納する儀式が紹介されていたのですが、神様の衣である神御衣(かんみそ)として供えるもので、2種類の反物があり、ひとつが “和布(にぎたえ)”、もうひとつを “荒布(あらたえ)”と呼ぶもので、 “和布”は絹織物 “荒布”は麻織物とのことでした。日本では綿花はもともと自生していない植物であったので、綿織物はあとから拡まったものであることが判る神事でもありました。

神様に捧げるのですから、これらの反物が市販物ではなく、もちろんそれらの生地を造る機織り場(はたおりば)も作業を司(つかさど)る職人さんもいるはずですから、古式の伝統も受け継がれていることになります。
伊勢神宮や出雲大社など格式のある神社は式年遷宮(しきねんせんぐう)といって、数十年の周期で同じ敷地内に全く同じ様式で本殿を新築することが受け継がれてきています。こちらは規模も大きいので報道もよくされますが、劣化がみられることも理由ではありますが、それ以上に宮大工の技法を後世に伝承していくことが目的となっています。遷宮ほど脚光を浴びることはありませんが、奉納される五穀や反物なども伝統にならって伝えられているのです。

さきほど“荒布(あらたえ)”と書いて麻布としましたが、“荒妙(あらたえ)”とも書かれている文献もあるとのことで、麻ではなくて楮(こうぞ)などの木の皮で造られた織物のことを指すものもあるとのことでした。
“妙(たえ)”という文字も布を表現する漢字でもあるということです。百人一首に出てくる「春すぎて 夏来(き)にけらし 白妙(しろたへ)の 衣(ころも)ほすてふ 天(あま)の香具山(かぐやま)」の“白妙(しろたえ)の衣”は白い楮の衣だったかもしれません。

苗字にも残っている服部(はとりべ)・錦織部(にしごりべ)・麻績部(おみべ)など、繊維に携わる人たちの職種を表す名称も紹介されていて、服部(はとりべ)は絹織物、錦織部(にしごりべ)は絹糸の先染め織物、麻績部(おみべ)は麻織物の集団だったという説明もありました。服部・錦織・麻績(小見)という苗字の先祖は朝廷に仕えた職人だったかもしれません。正月のテレビはマニアックな放送もあるので・・・とはいえ、  神社・仏閣の番組で繊維関係はちょっとだけだったのですが、聞きかじりの知識のおすそ分けです。

神事のお話の途中ですが・・・タイトルのとおりです

テレビついでに、昨年はアインシュタイン100周年の報道があり・・・ってアインシュタインはもっと前に生まれていたはずなのに・・・とよくよく見れば、アインシュタイン一般相対性理論誕生 100周年とありました。こんな記念までと思っていたら、記念講演やらアインシュタイン展まであちらこちらの大学中心に開催されていたそうです。
ノーベル賞の梶田隆章(かじたたかあき)氏の研究がニュートリノだった関係もあってか、取り上げられることが多かったようです。

ニュートリノといえば、2011年~2012年にかけて「素粒子ニュートリノは光より速い」というニュースが流れたことを思い出しますが、普通の報道なら単なる笑い話で終わるのですが、世界最高機関である欧州合同原子核研究機関(CERN)が発表したから大騒ぎになったのです。結果は測定装置に問題があったということだったのですが、実証実験を含めて8ヶ月以上の盛り上がりを示しました。
このことで、一瞬、相対性理論は崩れたかのようになりましたが、アインシュタインの理論が正しかったことを裏づけたことになりました。「質量があるニュートリノが質量のない光より速いはずがない」というアインシュタイン理論のニュートリノに質量があるということを証明したのが梶田教授ということなのです。

なにか書き出しと話がどんどん逸れていますが、アインシュタイン雑学話を紹介しておきます。
「アインシュタインの予言」というもので、その概略は近代日本の驚くべき発展を称賛していて、将来の世界政府の盟主は日本国が担うことになるだろうと予言しているものなのです。さらにそのような尊い国を創ってくれた神に感謝するという文言まで付け加えられているのです。

その文章は

「近代日本の発達ほど、世界を驚かしたものはない。
この驚異的な発展には、他の国と異なる何ものかがなくてはならない。
果たせるかなこの国の、三千年の歴史がそれであった。
この長い歴史を通して、一系の天皇をいただいているということが、今日の日本をあらせしめたのである。
私はこのような尊い国が、世界に一カ所位なくてはならないと考えていた。
なぜならば世界の未来は進むだけ進み、その間幾度か戦いは繰り返されて、最後には戦いに疲れる時がくる。
その時人類はまことの平和を求めて、世界的な盟主を挙げねばならない。
この世界の盟主なるものは、武力や金力ではなく、凡ゆる国の歴史を抜き越えた、
最も古くまた尊い家柄ではなくてはならぬ世界の文化はアジアに始まって、アジアに帰る。
それはアジアの高峰、日本に立ち戻らねばならない。
吾々は神に感謝する、吾々に日本という尊い国を、作って置いてくれたことを。」
(インターネット百科事典 ウイキペディアから引用)

とあるのです。

いかにも怪しげな文章が綴(つづ)られています。アインシュタインは 1922年(大正11年)に来日しているので、冒頭の“近代日本の発展は明治維新以降の発展となり、“三千年の歴史”は皇紀(こうき)年号を指していると考えられます。
ちなみに 2016年は皇紀 2676年になります。「そんな筈ないでしょう」という声が正しいのですが、この発言がまことしやかに雑誌や本に掲載されたという事実もあるのです。偉人の行動・発言などは後付けで物語が作られていくことが多いので、この予言もその類(たぐい)の話だと思います。

ところがさらに「もうひとつのアインシュタインの予言」というのがあり、その内容はアインシュタインがインタビューを受けたときのやりとりで

「第二次世界大戦では原子爆弾が兵器として利用されましたが第三次世界大戦が起ったら、どのような兵器がつかわれると思いますか?」 という問いに対して次のように答えたというものです。

「第三次世界大戦については分かりませんが 第四次世界大戦なら分かります。石と棍棒でしょう。」

第三次世界大戦では核戦争となり、世界崩壊となって文明がなくなるという警鐘をならした話になっています。
こちらの予言は信じていい話です。なんとかなりませんかね~。といった感じで今年もお付き合いください。

正月なのでとっておきの情報を最後にひとつ、「ひかり」より速いものが実は存在するのです。それは・・・「のぞみ」・・・。

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