舟橋みゆき

ニッセンケンの第一線で活躍する先輩社員たちが、仕事にかける情熱ややりがいについて、現場の声で語ります。

舟橋みゆき

試験業務と研究業務のバランスがわたしには心地よい

舟橋みゆき

部署名 : 東京事業所 2016年入社

ニッセンケンに入社したきっかけは？
　-白衣好き　研究好きが高じた結果

笑顔で試験業務にあたる舟橋さん

実験が好きで漠然と白衣を着て仕事がしたいと思っていました。もともとは、もの作りがしたかったので大学では家政系のデザイン学科に入学し、衣服のことを広く学んでいました。しかし、勉強をして知識が増えていくにつれ、繊維産業の川上、つまり材料や素材への興味が湧いてきました。
4年のときウールの防しわ性加工の研究に没頭し、修士まで進みました。この経験から研究の面白さを知りました。もともと性格的に、内勤とか研究とかに向いていたのかもしれません。
就職活動では、当時繊維系試験機関で女性の総合職を募集していたのがニッセンケンだけだった、というのも大きかったです。

入社後はどんな経験を？
　-いろいろな試験現場を経験しながら研究業務も

研究発表をする舟橋さん

入社して最初の2年間が染色堅牢度試験・寸法変化率試験、次の2年間が製品試験、そして5年目の現在は物理性能試験を担当しています。
現在の物理性能試験は決まった環境下で行うよう決められている場合が多く、1年中温度20℃、湿度65％の恒温室という部屋で仕事をしています。具体的には様々な機械を使って、生地がどれくらいの力で破れるかなど物理的な強度を評価しています。さらに、接触冷感性、速乾性、遮熱性などの機能性試験も担当しています。これらの試験業務を担当しながら、技術開発に関わる分析・研究業務も行っています。
現在はこの研究業務に特にやりがいを感じています。具体的には、赤外分光法と多変量解析による新しい繊維の鑑別法の開発です。この方法を用いると、簡単に繊維鑑別ができるようになります。赤外分光も多変量解析も、入社してから勉強し始めましが、理解が深まるにつれ、どんどん面白さを感じています。
先日は、職員の皆さんにお集まりいただいて社内での研究成果発表も実施できました。
試験業務と分析・研究業務、両方を担当する絶妙なバランスが、いまの私にはとても合っていると感じています。

日々の仕事の中で心がけていること・大切にしていることは？
　-目の前のことを一生懸命やる　そして想像力

“目の前のことを一生懸命やること” と “想像力” です。
「目の前のことを一生懸命やりなさい」と大学時代の恩師によく言われました。この言葉が今の自分自身の土台になっていると感じています。一生懸命やっていると、興味のなかったことも面白くなってきて、道が開けていくと信じています。
さらに仕事をする上で、人や物事に対して想像してイメージすることを大切にしています。より具体的にイメージするには知識が必要ですので、そのためにいろいろ情報収集もしています。この循環がスキルアップにつながっていると感じます。ニッセンケンで仕事をしていると、私なりにその好循環に入っていけると感じています。

今後の目標は？
　-研究業務で次の成果を上げたい　そしてライフステージへの対応

グローバルな職場

現在取り組んでいる分析・研究業務としては、【再生ポリエステル繊維とバージンポリエステル繊維】を簡単に鑑別できるようにすることです。これは直近の目標です。
先輩が奮闘された成果により、現在まで【綿と麻】（セルロース繊維）、【レーヨンとキュプラ】（再生繊維）、【PETとPTT】（ポリエステル系繊維）が対応可能となりました。特に再生ポリエステルの簡易鑑別は、サステナブルな繊維産業構築にも貢献でき要素を持っていると思っています。社会的に価値が高い取り組みと言えます。
また私生活では、ライフステージが変わっていくなかで、いかに自分らしく充実した仕事をできるかが今後のテーマです。

※分析・研究業務の分野での、具体的な成果はこちらをご参照ください。