おさえておきたい基礎知識

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《化学物質のいろは》第16弾 ホルムアルデヒド

2025/02/05

皆さん、今年も寒さが厳しい日が続いていますね。2月に入り、ますます冷え込む季節となりました。
2月は「如月(きさらぎ)」とも呼ばれますが、その語源には諸説あります。中でも最も有力なのが、「寒さが厳しく、衣服を重ね着することから『衣更着(きさらぎ)』と呼ばれるようになった」という説です。
そう、2月はまさに衣服が主役の月なのです!
《化学物質のいろは》では、今後も衣服に関連した化学物質に関する有益な情報をお伝えするとともに、有害物質の規制動向などもお届けいたします。

図1 繊維産業チェーン概念図

第16弾では「ホルムアルデヒド」をご紹介いたします。

ホルムアルデヒドに関してご存知の方も多いと思いますが、繊維製品において主に防しわや防縮、樹脂加工剤などに使用されており、繊維製品との関わりが深い物質です。試験方法として、【JIS L 1041:樹脂加工織物及び編物の試験方法】を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
しかし、ホルムアルデヒドは繊維製品に限らず、木材や壁紙など、さまざまな物に含まれている可能性があります。特に木材や壁紙などのインテリア製品から放散されるホルムアルデヒドは、シックハウス症候群の原因物質と指摘されており、揮発性有機化合物 (VOCs) のカテゴリーに含まれます。
今回は、揮発性有機化合物 (VOCs) のカテゴリーから、ホルムアルデヒドをピックアップしてご紹介いたします。

VOCsに含まれるホルムアルデヒドの試験対象 etc.

主な試験対象:インテリア製品 (木材、壁紙、カーペットなど)、発泡体 (ポリウレタンフォームなど)、        接着剤 など
試験方法  :検体を一定環境下に慣らし、専用の捕集管にガスを捕集後、分析装置 (LC-DADなど)を        用いて定量します
検出事例  :木材や壁紙から検出

図2 ホルムアルデヒド (CAS 50-00-0) 構造式

エコテックス®規格での規制

▶スタンダード100、レザースタンダード 共通
 製品クラスⅠ~Ⅳ 0.1 mg/㎥

国内の自主基準 例

▶厚生労働省
 室内濃度指針値:100 μg/㎥

▶インテリアファブリックス性能評価協議会
 ホルムアルデヒドの放散に応じ、下記3つの等級に区分

FIF ☆☆☆☆・・・5 μg /㎡h 以下
FIF ☆☆☆ ・・・20 μg /㎡h 以下
FIF ☆☆  ・・・120 μg /㎡h 以下

ニッセンケン化学試験事業部からの一言アドバイス

ホルムアルデヒドは私たちの身近に広く存在する化学物質であり、幅広い分野で適切な管理が求められています。そのため、ホルムアルデヒド放散量試験のご依頼は年々増加しています。
弊センターでは、さまざまな規格や基準に対応したホルムアルデヒド試験に加え、第15弾《化学物質のいろは》でご紹介したトルエンやスチレンなどの揮発性有機化合物 (VOCs) の分析試験にも幅広く対応可能ですので、お気軽にご相談ください。
今後も《化学物質のいろは》にご期待ください!

【有害化学物質に関するお問い合わせ先】
一般財団法人ニッセンケン品質評価センター
ライフ アンド ヘルス事業本部 化学試験事業部
E-mail : oeko-tex@nissenken.or.jp

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