2022/06/01
繊維製品の安全性を証明する国際規格「OEKO-TEX®」 MADE IN GREEN by OEKO-TEX®を知ろう
おさえておきたい基礎知識
2024/03/06
世界の化学物質の使用状況において、実に25%を占めている繊維関連製品の生産。昨年9月より開始した本コラム・《化学物質のいろは》では、SDGsの目標の1つでもある「12 つくる責任、つかう責任」を担う繊維産業・関連産業に携わるすべての方に、少しでもお役に立てるよう、化学物質に関する基礎知識と最新情報をお届けします。
図1 繊維産業チェーン概念図
エコテックス🄬認証、POPs条約、RoHS指令、REACH規則といった様々な規格や法律において規制されている臭素系難燃剤。臭素原子 (Br)を含む難燃剤のことであり、安価で難燃性が高いため広く使用されています。主な臭素系難燃剤としてポリブロモビフェニル (PBB)と、ポリブロモジフェニルエーテル (PBDE)があります。これらの物質は難分解性や高蓄積性を有しており、代替物質も存在しています。
第5弾では、PBDEの代替物質であるヘキサブロモシクロドデカン (以下HBCDD)について解説していきます。
常温常圧下において白色の粉体。
主な用途は、発泡ポリスチレン製の住宅建材、土木建材等の樹脂用難燃剤やポリエステル製の難燃カーテン等の繊維用難燃剤です。
また、HBCDDには主要な3種の立体異性体 (α体、β体、γ体)が存在しています。
主な分析方法としては、サンプルを有機溶剤で抽出後、GC-MSやLC-MS等の分析装置を用いて測定を行います。
図2 HBCDD構造式
HBCDDの有害性に関しては、難分解性、高蓄積性、長期毒性又は高次捕食動物への慢性毒性を有しています。また、GHS分類における健康に対する有害性においては、生殖毒性 区分1B (人に対して生殖毒性があると考えられる物質)に分類されています。
▶エコテックス®
・スタンダード100:10 mg/kg (全ての製品クラス)
・レザースタンダード:10 mg/kg (全ての製品クラス)
・エコパスポート:50 mg/kg (非希釈薬剤は10 mg/kg)
※原則使用禁止 (但し、エコテックス🄬認可剤は使用可能)
▶欧州
・REACH規則 認可対象物質 (附属書 XIV)
▶日本
・化審法 第一種特定化学物質
エコテックス®では臭素系難燃剤以外にも、リン系難燃剤、塩素化パラフィン類等といった幅広い種類の難燃剤を規制対象としています。エコテックス®認証を取得することで様々な規格や法律にも対応が可能となります。
エコテックス®は有害物質に対する調査や研究を日々行っております。
これからもエコテックス®の規制物質に注目してください!
【有害化学物質に関するお問い合わせ先】
一般財団法人ニッセンケン品質評価センター
ライフ アンド ヘルス事業本部 化学試験事業部
E-mail : oeko-tex@nissenken.or.jp
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