思いつきラボ

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No. 54 「蓄光プリザーブドフラワー アレンジメントを体験…」

2015/12/15

繊維業界は歴史が長く、また、川上から川下までサプライチェーンが長いため、立場が異なるだけで言葉づかいや慣習が異なります。 「思いつきラボ」では、繊維に関するちょっとした疑問や面白話などをご紹介します 。

※2015年12月15日時点の内容です。

防災・安全評価グループで蓄光素材(ちっこうそざい)の輝度測定を行っているのですが、この蓄光素材なるものの認知度が低く商品としての市場性も小さいものとなっています。
もちろん防災・安全で試験をしている蓄光式誘導標識の類(たぐい)を扱っているところは新商品や新たな加工技術ができるたびに知識を増やしていますが、なかなか一般へのアナウンスがされません。
実は最新版(2008年出版 第6版)の広辞苑にも“蓄光”の記載はないのです。物理用語としては“燐光(りんこう)という言葉になりますので、知名度が弱いのも仕方ないことなのかもしれません。

蓄光素材の 性能は年々向上していて 昨年9月22日に発行された JIS Z 9097  津波避難誘導標識システム の中に記されている 蓄光性能基準は 720分後に 3mcd/㎡ となっているのです。これは屋外で設置された蓄光式の標識は夜中でも12時間光り続けているものが使われているということになります。ちょっとイメージできないかもしれませんが蓄光性能はここまで優れたものになっているのです。ということで蓄光に親しんでもらおうと思い 今回の思いつきラボは蓄光プリザーブドフラワーのアレンジメント体験レポートにしました。

蓄光プリザーブドフラワー アレンジメント体験

用意するもの
・蓄光プリザーブドフラワー(ローズ) ・フローラテープ
・プリザーブドローズの葉
・つまようじ
・ミノルキューブ(アクリルケース) ・グルーガン
・ペーパーパッキン
・ハサミ

本来ならプリザーブドフラワーに蓄光加工するところから体験してもらいたいのですが、蓄光材を溶剤に混ぜて少しずつスプレーで噴霧(ふんむ)しては乾燥させ、また噴霧して乾燥と時間をかけて加工しないとロウで固めたような仕上がりになってしまうので、時間的なこともあり、今回は蓄光加工を済ませたものを用意しました。

では準備が整いましたので手順を説明いたします。


プリザーブドフラワーを 1輪選んで茎部分につまようじを差し込み、1cmほどのところで切ります


ローズの葉を 2~3枚 茎に添えて、フローラテープを巻きつけます


形を整えて茎の部分をアクリルケースの底面に接着します


接着部分が見えないようにペーパーパッキンで覆っていきます


アクリルケースのふたをして、はみ出しているペーパーパッキンを整えて完成です

今回初めてプリザーブドフラワーを触った人もいたので、ちょっと説明を加えておきますと、生花を脱水作用のある液体に浸して水分を抜いたものに保存液となる液体に浸して乾燥させてつくるのですが、従来のドライフラワーとは違い、質感をもったドライフラワーを造ることができます。
さらに保存液に染料を混ぜて着色することも可能なので、実存しない花の色を着色することも可能なわけです。プリザーブドフラワー用の脱水液も着色液も今は市販されていますので、プリザーブドフラワーを造ることもできるのです。
とはいえ、10年以上劣化が見られない商品を造るには熟練を要しますが、記念の花やお気に入りの花を長く持たせたいときには便利な手法となります。

今回はクリスマス・アレンジでした

ということで、クリスマス向けの作品にしてみました。今回のアレンジメント体験は、組み立てるだけなので時間的に 30分くらいの作業ですみますが、普段グルーガンを使ったりミノルキューブ(アクリルケース)を触ることのない人達にはちょっと面白い体験になったと思います。
また蓄光商品を造ることも考えたいと思っております。
ご協力いただきました大阪事業所 難波支所の有志のみなさま感謝いたします。

ではでは みなさまメリー メリー メリークリスマス!!

自由研究協力者:大阪事業所 有志・ 難波支所  有志

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お問い合わせ
一般財団法人ニッセンケン品質評価センター
防災・安全評価グループ グループ長
竹中 直(チョク)
E-mail: bosai_anzen@nissenken.or.jp

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