2020/05/01
おさえておきたい基礎知識《細菌とウイルスの違い》
おさえておきたい基礎知識
2026/01/25
新しい一年が始まり、冬本番の凛とした空気に身の引き締まる季節となりました。本年もニッセンケンをよろしくお願いします!

図1 輸出入におけるPFAS規制
さて前回の「PFAS基礎編」では、PFASの基礎知識と世界の最新規制動向をお伝えしました。今回は、この2026年に押さえておきたいPFASの実務対応についてお届けします。
世界でも環境規制が進んでいるフランスでは、2025年2月に繊維製品へのPFAS規制を大きく強化する法律が制定されました。これを受けて、2026年1月からPFASを含有する特定製品について、製造・輸入・輸出および市場への投入が禁止されています。
こうした世界的な規制強化の流れを背景に、企業には規制対象物質だけでなく、コンタミネーションレベル※1のPFAS管理も含めた対応が求められるようになっています。その中で、PFAS管理の重要な指標として注目されているのが、総フッ素含有量(TF)です。TFは、膨大な種類があるPFASを効率的にスクリーニングできる指標として、企業管理における重要性が高まっています。
そこで今回の「化学物質のいろは」では、PFAS対策におけるポイントからTF分析の活用までをわかりやすく解説します。
コンタミネーションレベル※1
製品やサンプルに意図せず混入した異物(微粒子、微生物、アレルギー物質など)の量や汚染の度合いを示す数値や状態のことを指します
前述した通り、こうした世界的な規制動向を受け、企業には規制対象であるPFASだけでなく、「意図しないPFAS」を含めたサプライチェーン全体での管理が求められるようになりました。品質管理の観点で押さえておきたい主なポイントは以下の通りです。
① 意図しない混入のリスク管理
意図的にPFASを使用していないにもかかわらず、製品からPFASが検出されるケースがあります。原料由来の不純物や加工工程でのコンタミネーション、ライン切り替え時の残留などが主な原因とされています。
そのため、混入リスクのある工程を把握し、原料確認や工程管理、必要に応じたライン分けなど、実情に応じた対策が重要です。
② 代替品の検討
PFASは撥水性や防汚性などの機能を活かし、幅広い用途で使用されてきました。代替品を検討する際には、「どの用途で、どの機能を置き換えるのか」を整理することが重要です。
例えば撥水加工では、シリコーン系撥水剤が一般的な選択肢の一つとされていますが、フッ素系と比べて性能や持続性に差が出る場合もあります。用途や求める品質に応じた検討が求められます。
③ 分析方法の使い分け
PFASの分析方法は目的に応じて使い分ける必要があります。ニッセンケンでは、繊維製品を対象としたPFAS分析にはEN17681-1:2025(アルカリ加水分解法)を採用しています。従来法よりも抽出力が向上していると報告されています。
また、個別のPFAS分析に加え、総フッ素含有量を把握できるTF分析によるスクリーニングを併用することで、より効率的な管理が可能になります。
TF(Total Fluorine)とは、総フッ素含有量のことです。試料中のフッ素の総量を把握するためのスクリーニング方法であり、特定のPFASの含有量を直接示すものではありません。フッ素化合物には、有機フッ素化合物と無機フッ素化合物があり、PFASはこのうち有機フッ素化合物に含まれます。TF分析は、有機・無機を区別せずフッ素全体を測定するため、PFASを特定することはできない一方で、PFASが含まれている可能性を広く捉えるスクリーニング方法として活用することができます。
TF分析は一般的に、燃焼イオンクロマトグラフィー(CIC)を用いて行います。サンプルを高温下で燃焼させ、発生したフッ素を吸収液に捕集した後、イオンクロマトグラフで定量します。

図2 燃焼イオンクロマトグラフィー (CIC)
膨大な種類のあるPFASを個別に分析するよりも、TF分析で効率的にあたりをつけることで、規制範囲拡大への対応、分析コストの最適化といったメリットがあります。このため、まずはTF分析によるスクリーニングを行い、その後必要に応じた個別の分析を行う方法が一般的になってきています。
基礎編・実践編と2回にわたりお届けしてきた注目の化学物質PFASですが、規制強化が年々強まる中、企業の柔軟な対応がより一層求められています。
ニッセンケンでは、EN17681-1:2025に準拠した主要PFAS 37種の個別分析(繊維製品およびフットウェア対象)に加え、燃焼イオンクロマトグラフィー(CIC)を用いたTF分析も実施しています。さらに、撥水加工剤を対象とした、C8系とC6系を判別する試験も行っています。「どの試験をすべきか分からない」、「輸出を検討しているが、PFASのことが心配」等でお悩みの方は、是非お気軽にご相談ください。
昨年スタートしたニッセンケン公式Instagramでは、日常に役立つサステナブルな知識やヨーロッパのエコ事情に加え、海外通販サイトで購入した商品からPFASが検出された事例などもご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
本年も皆さまのお役に立つ情報をお届けしてまいりますので、
引き続き、ニッセンケンからの発信にご注目ください!
【有害化学物質に関するお問い合わせ先】
一般財団法人ニッセンケン品質評価センター
ライフ アンド ヘルス事業本部 化学試験事業部
E-mail : oeko-tex@nissenken.or.jp
おさえておきたい基礎知識
各種お問い合わせCONTACT
サービス全般についてのお問い合わせ
![]()
各種試験・検査に関するお問い合わせ、ご依頼はこちらから承ります。
エコテックス®に対するお問い合わせ
![]()
エコテックス®認証に関するお問い合わせ、ご依頼はこちらから承ります。
技術資料ダウンロード
![]()
各種試験・検査に関する技術資料が、こちらからダウンロードいただけます。
よくあるご質問
![]()
試験・検査などで、皆さまからよくいただく質問と回答をまとめています。
お電話からのお問い合わせはこちら