監修：ニッセンケン 業務本部

抗菌や抗ウイルス等、衛生・清潔に関する機能性の評価試験について、ご質問をいただく機会が多くなっています。その中の１つに「SEKマークとSIAAマークの違いを教えてほしい」という内容があります。
今回はその違いについてQ&A形式でお答えしていきます。

Q1.　SEKマークとはなんですか？

― 一般社団法人 繊維評価技術協議会が認証を行っている、機能加工繊維製品の認証マークです。

Q2.　SIAAマークとはなんですか？

― SIAA（一般社団法人 抗菌製品技術協議会）が定めたシンボルマークです。

Q3.　SEKマークとSIAAマークの違いはなんですか？

― 認証対象が繊維製品のSEKマークに対して、SIAAマークは非繊維製品（キッチン用品やバス・トイレ用品）が対象となります。SEKマーク及びSIAAマーク両方ともに共通しますが、単に「加工の効果がある」という結果だけではなく、安全性を確認する試験も必要になります。

Q4.　“認証”とはなんですか？

― SEKやSIAAでは、認証制度を行っています。この認証制度とは一体どういうものでしょう。認証を理解していただく上で、改めて【試験】についてまず簡単に説明します。
世の中の色々な物（服や生活雑貨やその他）は、消費者に届く前に様々な試験を実施しています。例えば安全性や色落ち、強度等の試験になります。そして試験で得られた各データをもとにして、製品を作ったメーカーやアパレル企業、デパート等の納入先の合格基準に適合したものが販売されています。
一方、【認証】とは、製品の性能が特定の基準を満たしているかどうかを、第三者的な目線で確認し、保証することを指します。SEKマークやSIAAマークが付与された製品は、その認証基準を満たすことを第三者の目線から確認された製品であることが分かります。これらの認証制度をうまく用いることで、消費者が安心した製品を選択する際の一助とすることができます。

Q5.　SEKマークを取得したい繊維製品があります。試験はどこでできますか？

― 抗菌性確認のための試験は、東京事業所・立石ラボ及び中国の上海事業所で承ります。なおニッセンケンをはじめいくつかの試験機関がJNLA認定機関（※1）となっており、SEKマーク取得審査のためのJNLA認定マーク表示の報告書を発行できます（※２）。なお、SEKマークを取得する場合、試験項目毎に試験を実施する事業所が指定されています。詳しくは、お近くの各事業所までお問い合わせください。

※１ JNLAの登録制度について＝国際標準化機構及び国際電気標準会議が定めた試験所に関する基準（ISO/IEC 17025）の要求事項に適合しているかどうか審査し、試験事業者を登録する制度。

※２ 報告書が発行できる認定試験機関一覧＝【SEKマーク繊維製品認証基準】( http://www.sengikyo.or.jp/sek/?eid=00004 ）の12ページをご覧ください。

Q6.　加工剤の安全性確認のための試験はどこで行えますか？

―　同じく【SEKマーク繊維製品認証基準】( http://www.sengikyo.or.jp/sek/?eid=00004 ）の8・9ページをご覧ください。

Q7.　SIAAマーク取得に関する試験は、どこで行えますか？

―　抗菌性確認のための試験はニッセンケンをはじめとしたJNLA認定試験機関が行い、JNLA認定マーク表示の報告書を発行します。対応する試験機関は、抗菌製品技術協議会のウェブサイト( https://www.kohkin.net/mark/introduction.html )でご確認ください。

―　また、安全性確認のための試験を行う同協議会賛助会員及び会員外の試験機関があります。試験機関一覧は、同ウェブサイトの【よくあるご質問】( https://www.kohkin.net/faq.html )の中の【試験について】→【Q 安全性試験はどこに依頼すればよいか教えてください】をご参照ください。

いかがだったでしょうか。
SEKとSIAAの違いについて、おおまかにでもご理解いただけましたら幸いです。
もっと知りたい！ということがありましたら、お問合せフォームよりお気軽にご質問ください。

> 当ウェブサイト お問合せフォーム https://nissenken.or.jp/contact/

（業務本部 業務部 業務課　西村航）