思いつきラボ

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No. 152 「1 円玉の年間製造量が50万枚くらいになっている …」

2020/01/15

繊維業界は歴史が長く、また、川上から川下までサプライチェーンが長いため、立場が異なるだけで言葉づかいや慣習が異なります。 「思いつきラボ」では、繊維に関するちょっとした疑問や面白話などをご紹介します 。

※2020年1月15日時点の内容です。

2020年 年号が令和になって初めてのお正月を迎えました。国際情勢の不安や地球環境の異常変化・・・自然災害の規模拡大の心配をしながらも国内では 2020年 東京オリンピック・パラリンピックへの期待感も高まる1年となりますが良い年であってほしいと願うだけです。筆者としては この思いつきラボも7年目の新年となるのですが 自然災害ネタが増えてきているので今年は災害が起こったとしても 災害被害の少ない年であることを望んでいます。どんな出来事が起こるのか分かりませんが ともあれ本年もよろしくお願いいたします。

令和元年のニュースを振り返る・・・

今年最初のテーマは 「2019年 平成 31年 令和元年」の出来事を振り返る報道ニュースで・・・10大ニュースみたいな番組だったのですが “消費税 10%”へ移行したことを取りあげていたところで 驚いたことに 2016年以降年間で1円玉は 50万枚くらいしか製造されてないとのことだったのです。 2019年も計画で 100万枚となっていますが ほぼ 実績としては半分の 50万枚くらいだろうと解説されてました。それがどうしたと言われそうですが  いままで消費税導入や消費税率変動のときには必ず 1円玉不足の問題が提起されてきてたのです・・・ところが今回の 10%導入では釣銭の話題があまりされることがないようです。むしろ10%になることで端数がでにくくなり計算がしやすいという話だけ取り上げられています。

もちろん流通枚数が安定してるうえに電子マネーの普及が急速に進んでいることは理解できるのですがここまで少なくなっているとは驚きの数字です。消費税導入から変動が 4度目ですがその年の製造枚数を調べてみました。貨幣や硬貨の製造枚数は造幣局のホームページに 資料として掲載されています。

平成元年(1989年) 税率 3%       2,483,070(千枚)… 昭和64年含
平成 9年(1997年) 税率 5%         783,086 (千枚)
平成26年(2014年) 税率 8%        124,013(千枚)
令和元年(2019年) 税率 10%       500(千枚)予測

数字を見ると筆者が驚くのも分かっていただけると思いますが 消費税導入の平成元年の24億8千万枚はともかくとしても 前回の 8%導入のときでさえ 1億2千万枚製造されていたのに今回は 50万枚のみとは・・・キャッシュレス化を推進している政府方針が電子マネーや クレジットカードの利用が広く浸透している証明にもなります。1円玉のみというわけではなく貨幣全般の製造量がこれからも減っていくことになります。

日本の硬貨のなかで 1円玉だけ製造コストが額面を超えるそうで 1円玉ひとつ造るのに約3円の費用がかかるとのことで 1円玉の製造枚数がへることは財務的にも好ましいことになります。現在の1円玉の市場流通量は 375億枚ほどとのことで製造枚数は減っていても市場で困ることはなさそうです。 2018年は余剰枚数の1億5千万枚ほどが回収されて溶かして150トンほどの塊として民間事業者に売却したそうです。これからもさらに電子マネーの利用率は加速して上がると考えられていますので さらに市場流通量は減っていくことになります。

今の1円玉が初めて発行されたのが昭和 30年(1955年)で素材は純正アルミニウム 100% で重さ 1.0g 直径 20mm 厚み 1.5mm となっています。デザインも変更なく初年度発行のものは 65年も働いていることになります。貨幣価値ももちろん違いますが 昭和 30年の貨幣価値を調べると 郵便はがきが5円 うどん一杯30円 大卒初任給が 1,1000円の時代となっていて 当然のことながらこの時の1円玉の製造コストは 1円以下だったので採用されているのです。

アルミの性質

1円玉の流通年数で外観があまり変わらないのは 純正アルミニウムで造られているからで 流通している1円玉は常に外気にさらされているので実際は表面は酸化されています。酸化アルミニウムの面白いのはアルミが酸化して表面が酸化アルミウムの薄い皮膜に覆われると それ以上酸化しないという性質を持っているからなのです。出回りはじめた新品の1円玉はピカピカですが流通する間に空気に触れて酸化しますが 多少白濁する程度でそれ以上酸化が進まないのです。硬貨に適した性質なのです。

相変わらず いろいろと話が逸れてしまいますが 2020年の思いつきラボもよろしくお付き合いください。電子マネーが普及しようと貨幣価値が下がっても 1円たりとも粗末にしてはいけません。1円玉も大切に扱ってほしいものです。ことわざに曰(いわ)く 「一円を笑うものは 十円で大笑い」・・・違ったかな・・・(今年も心配です)

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一般財団法人ニッセンケン品質評価センター
防災・安全評価グループ グループ長
竹中 直(チョク)
E-mail: bosai_anzen@nissenken.or.jp

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