思いつきラボ

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No. 132 「空が青く見える現象を再現した照明があるという…」

2019/03/15

繊維業界は歴史が長く、また、川上から川下までサプライチェーンが長いため、立場が異なるだけで言葉づかいや慣習が異なります。 「思いつきラボ」では、繊維に関するちょっとした疑問や面白話などをご紹介します 。

※2019年3月15日時点の内容です。

人間の目には晴天の空は青く見え、雲は白く見えます。光の散乱現象(さんらんげんしょう)によって人間の目にはそのように映るのですが、その現象を LEDで再現させた照明があるというのです・・・なにかよく理解できない入りの原稿になりましたが、空が青く見えるという現象を再現した照明があるというお話しです。


数か月前にテレビニュースで知ったのですが、どこかで実物を見たいものだと思いながら時間が経ってしまいました。まだテレビでしか見てないのですが、映像だけでもその雰囲気は充分伝わりました。地下の会議室なのに天井からと側面の壁の照明から放たれる明かりはまさに窓から注(そそ)がれる自然光のようなものでした。

晴天の空が青く見える理由

「光の散乱」についてお話ししておきますと、空が青い・・・雲が白い・・・夕焼けが赤い・・・と当たり前に経験していますが、空自体が青いわけでもなく、雲に白色が着色されているわけではありません。いずれも「光の散乱」という現象によるものですが、条件によって青に見えたり赤に見えたりするのです。
光は基本的には真っ直ぐに進みますが、空気中の微粒子にぶつかると不規則に方向が変化してしまいます。この光が不規則に変化する現象が「光の散乱」と呼ばれているものなのです。光の波長と微粒子の大きさによって散乱の程度は決まるのですが、思いつきラボなので簡単な結論だけ言いますと

微粒子の大きさが光の波長よりもはるかに小さい場合に起こる散乱を「レイリー散乱」と呼び“空が青い”“夕焼け空は赤い”はこの現象になります。

微粒子の大きさが光の波長と同じくらいか、それよりも大きい場合に起こる散乱を「ミー散乱」と呼び“白い雲”に見えるのはこの現象になります。

では同じ「レイリー散乱」なのに青空だったり夕焼けだったりするのかと言いますと、さきほど空気中の微粒子といいましたが、光は大気層を通って地球に届きますので、昼間の光は頭上から注がれていますので、太陽光は地球に向かってほぼ垂直に降りてきます。一方、夕方の光は太陽からは水平方向から届くことになるので、大気層の通過距離が長くなってしまいます。この時、短波長の光(青や紫)と長波長の光(橙や赤)と比較すると、短波長の光の方が物質に当たると変化しやすいので、変化しにくい長波長の光だけが残って夕空が赤く見えるのです。光が大気層を短く通る昼間は青に見えて、大気層を長く通る夕方には赤く見えるということなのです。

ちょっと話は逸れますが、日焼けに繋がる紫外線も短波長ですので、朝や夕方は昼間に比べて紫外線量はかなり少なくなっているということです。紫外線が一番多くなるのは太陽と地球の距離がもっとも短くなる夏至の日ということになります。2019年は 6月22日が夏至の日になりますので、紫外線には注意が必要ということになります。感覚的にはもっと暑くなる7月や 8月のほうが紫外線量が多いと思いがちですが、太陽光が大層圏を通る距離が短いほど紫外線量は多いのです。6月は梅雨時期にあたるので日照時間が少ないので勘違いしやすいのです。

雲が白く見えるのは「ミー散乱」という現象で、大気中の水滴は微粒子の中でも大きいほうなので、波長と同じくらいかやや大きめであれば散乱現象でも均等に光が散乱するので「レイリー散乱」のときのような特定の波長が残ることもないので、いろいろな波長の色が混在して無彩色の白に見えるということなのです。


大気中の水滴が大きめの微粒子ならば、レイリー散乱現象を起こす小さな微粒子はなにかと言いますと、窒素分子や酸素分子ということになります。なにか物理学っぽくなってきたので退屈になってきますので、単に空が青く見えるのは「レイリー散乱」で空が赤く染まるのも「レイリー散乱」雲が白く見えるのは「ミー散乱」という現象ということです。

地下室でも屋外の光を感じる

本題の「レイリー散乱」現象を再現した照明というのは、LED光源を内臓したパネル照明の内部に“光散乱体”を閉じ込めてLEDの光がこの“光散乱体”にあたることで屋外空間と同じ青空のイメージに近いものが表現できるというものなのです。テレビ映像では地下の会議室に取り入れた風景を映しだしていましたが、映像からは全く地下室という印象を感じ取れなかったです。原稿で説明するよりは現物を見ることが手っ取り早いですが・・・筆者もまだ見ていませんが・・・。ニュースでの紹介はイタリア企業の製品でしたが、国内大手電機メーカーも開発販売しているということなので、近いうちには普及してくるものと思います。地下室に居るのに屋外の光を感じる・・・魅力的です。

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防災・安全評価グループ グループ長
竹中 直(チョク)
E-mail: bosai_anzen@nissenken.or.jp

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