思いつきラボ

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No. 149 「文化服装学院  2019年自主制作最終審査会が …」

2019/11/30

繊維業界は歴史が長く、また、川上から川下までサプライチェーンが長いため、立場が異なるだけで言葉づかいや慣習が異なります。 「思いつきラボ」では、繊維に関するちょっとした疑問や面白話などをご紹介します 。

※2019年11月30日時点の内容です。

タイトルだけだと何の審査会か分かりませんが、文化服装学院とニッセンケンがコラボして取り組んでいる、高視認性の子ども服を学生さんたちがチームを組んでコンセプトやデザインを考えて製品まで制作するという内容になっています。

表彰式の様子



2017年から始まって3年目となるのですが、毎年新しい発想の作品が見られます。“高視認性の子ども服”というのは子ども服に視認性の高い“再帰性反射材”や“蛍光素材”を取り入れて、子どもたちのための「かわいい かっこいい 着たくなる」をテーマにした子ども服のことです。蛍光素材はこれまでポリエステルの生地だけだったのですが、今回は蛍光顔料メーカーの協力で蛍光塗料と蓄光塗料も使えることになりました。

文化服装学院の対象となるのは、ファッション工科専門課程ファッション工科基礎科 1年生の学生さんたちです。2019年度取組の流れを紹介しておきますと

7月のプレゼンテーションには、各クラス 3チームで 7クラス 計21チーム80名の参加となりました。
ちょっと話は逸れますが、このファッション工科基礎科は取組がはじまった2017年は5クラスで、昨年の2018年は6クラス、そして今年の2019年は7クラスとなっています。ひとクラスの人数を減らしているわけではなく、55人前後で構成されているクラスがひとつづつ増えているのです。この少子化の時代に人気の高い学校・学科ということになります。取組最初の授業は筆者が担当しているのですが、今年は420人超えの大講義室で講義をさせてもらいました。これも貴重な経験となりました。

今年の特徴としては、色については最も視認性の高いといわれている蛍光イエローや蛍光オレンジを使ったものが少なくなっている印象がありました。本来の子ども服の可愛いらしさやカッコよさがあくまでベースとなっていて、うまくデザインされているという印象でした。反射材の使い方もデザインに馴染むように取り入れて、使い方の上手さに感心してしまいます。そしてアイテムなのですが、最終審査に残った10チームのうちレインウェアを提案しているのが 6チームあり、人気投票ではレインウェア人気が高いのか必要性を感じているのか、特徴的な結果となりました。初回も2回目もグランプリはレインウェアだったので、3年連続でレインウェアが1位になるのではと気になっていました。

反射材メーカーを喜ばすプレゼンがあったのが、再帰性反射材は劣化するのがはやいという業界の問題点をダメージファッションとして取り入れ、着用とともに劣化の経緯をファッションとして楽しむという提案がありました。普段反射材の劣化でクレーム対応している関係者にとっては新発想で新鮮な気持ちになりました。消費者の理解も必要ですが、面白い発想です。またひもを使った作品も子ども服にひもは使われない傾向の中で、可愛らしさを表現するのにひもを取り入れながらちゃんと150㎜で留めたデザインにしていると発表を聞いたときには、ひもの安全の講義もちゃんと理解していると嬉しくなりました。

最終審査結果…

さて、最終審査会まで残った10チームの作品とその結果は

今回もマスコミ取材やアパレルメーカーからの問い合わせもありました。本来、作業事故削減のために作成された JIS T 8127 高視認性安全服規格が子どもたちの交通事故削減を目的として JATRAS-001 児童向け高視認性安全服の規格の制定に至り、その意識をもってカジュアルな子ども服にも高視認性の素材を取り入れようという文化服装学院とニッセンケンのコラボレーションは話題にもなり、子ども服メーカーや学童ユニフォームメーカーなども注目されるようになってきました。
来年も継続の方向で進めていくようですので、興味を持っていただいた方々は恒例行事として楽しみにしていただきたいと思います。

今回も蛍光生地を提供してくださった東レ株式会社さま、再帰性反射材の提供をしてくださった ユニチカスパークライト株式会社さま、蛍光塗料と蓄光塗料の提供をしていただいた シンロイヒ株式会社さま、量が増える中で対応いただき感謝しております。今回審査員をつとめていただいたみなさまお疲れさまでした。そしてありがとうございました。

審査をしていただいた団体名

・(公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会
・主婦連合会
・(一財)日本交通安全教育普及協会 
・(一社)日本高視認性安全服研究所
・東レ株式会社
・ユニチカスパークライト株式会社
・シンロイヒ株式会社
・ミドリ安全株式会社
・株式会社ナルミヤインターナショナル
・株式会社Knot
・(学校法人)文化学園 文化服装学院
・(一財)ニッセンケン品質評価センター

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お問い合わせ
一般財団法人ニッセンケン品質評価センター
防災・安全評価グループ グループ長
竹中 直(チョク)
E-mail: bosai_anzen@nissenken.or.jp

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