～ 指定用語に「アクリレート」が追加 / 混用率試験では公定水分率30%を適用 ～

2025年1月に家庭用品品質表示法・繊維製品品質表示規程が改正される予定です。改正の主なポイントは、新たに指定用語として「アクリレート」の繊維名が追加され、改正後にタグ等に同繊維名で表示を行うことが義務付けられます。また混用率の表示に関する関係では、公定水分率が30％と定められ、混用率試験等による確認の際に適用されます。以下、今回の改正内容等について、ご案内します。

※本紙は2024年9月に開催された第443回 消費者委員会本会議での資料を参考に、最近の同法改正に関する動向を踏まえ構成しています

１．施行(改正)予定日

　2025年1月1日に繊維製品品質表示規程が改正され、新しい表示が適用される予定です。

２．規程改正内容(ポイント)

　今回の改正では、アクリレート繊維について以下の点が変更されます。
　・繊維製品品質表示規程 別表第三：アクリレート繊維の公定水分率を「30.0％」に設定
　・繊維製品品質表示規程 別表第六：指定用語に「アクリレート」を追加
　※組成表示が現行の「合成繊維(アクリレート)」から「アクリレート」に変更されます

３．改正の経緯

　アクリレート繊維は、既存の合成繊維と比べて水分率が高く、約20％から約40％の範囲で存在しています。しかし、現行の繊維製品品質表示規程で公定水分率が0.0％とされ実態との乖離が生じていました。

　2024年4月に「JIS L 1030-2:2012 繊維製品の混用率試験方法―第２部：繊維混用率」の改正により、アクリレート繊維の混用率試験が追加され、公定水分率も30.0%に定められました。これに伴い繊維製品品質表示規程を改正することによって、アクリレート繊維製品の組成表示の適正化を図り、消費者にとってより正確な情報が提供されます。

４．改正に伴う注意点

①アクリレート繊維の公定水分率が0.0%から30.0%に変更されることで、他繊維との混用品の場合には混用比率が高く算出されます。このため、繊維組成表示の変更が必要になるかもしれません。

②従来は「合成繊維(アクリレート)」と表示されていましたが、改正後は「アクリレート」として表示されるようになります。

５．経過措置

　事業者への周知および準備のため、2025年1月1日から2025年12月31日までの間は、従前の表示方法も引き続き認められる経過措置が設けられる予定です。

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