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遺伝子組換え作物(GMO)分析試験を確立- オーガニックコットンの検証が可能に -

2025/12/04

業務案内

 一般財団法人ニッセンケン品質評価センター(以下 ニッセンケン、理事長:安藤 健)は、繊維原料に含まれる遺伝子組換え作物(GMO)の有無を確認する「GMO分析」を新たに確立しました。本分析は主に原綿を対象とした定性試験で、オーガニックコットンの非GMO原料の真正性を科学的に確認することが可能です。一方、生地や糸といった加工段階の素材では、構造的な理由から分析が困難となる場合があります。しかし、輸入時などに原綿を入手できる場合には、原料レベルの検証が可能となります。
 


 ニッセンケンは、今後拡大が見込まれるOEKO-TEX® ORGANIC COTTON(以下 エコテックス®オーガニックコットン)認証への対応も見据え、原料段階での真正性確認やサステナブル素材の評価を通じて、より信頼性の高いものづくりを支援しています。

背景

 オーガニックコットン製品には、栽培から加工までの各工程で化学的処理を抑え、環境負荷や労働者への影響に配慮した製造プロセスが求められます。中でも「非GMO(遺伝子組換えでない)」であることは重要な要件の一つです。この非GMO性の確認は、エコテックス®オーガニックコットン認証やGOTSなどの国際認証においても必須項目として位置付けられており、原料の真正性を担保するうえで欠かせない要素となっています。

分析概要

定性GMO分析として、綿繊維などの原料から高効率でDNAを抽出し、リアルタイムPCR法(Real-time PCR)により遺伝子組換え作物を検出する分析手法を確立しました。

分析対象原綿
分析内容GMOの有無(定性)
分析方法リアルタイムPCR法(Real-time PCR)

OEKO-TEX® ORGANIC COTTON認証への対応

 エコテックス®では、従来のスタンダード100やメイドイングリーンに加え、オーガニックコットン製品を対象とした新たな認証制度「エコテックス®オーガニックコットン」を導入しており、ニッセンケンでも現在、認証開始に向けた準備を進めています。同認証では、非GMO(遺伝子組換えでない)原料の確認に加え、農薬や化学肥料の使用管理、トレーサビリティの確保などが重要要件として求められます。

 ニッセンケンは今後、サステナブル素材評価や認証取得支援の一環として、GMO定量分析やトレーサビリティ確認を含む関連分析の拡充を図ってまいります。GMO分析や認証対応を組み合わせることで、原料段階から製品まで、より透明性の高いサプライチェーンの構築を支援していきます。

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