お知らせ
エコテックス®レザースタンダード 第1号を認証
2023/12/28
有害な化学物質を含んでいないことを証明する皮革製品の安全認証
この度、一般財団法人ニッセンケン品質評価センターは、神戸レザー協同組合の「神戸レザー」を、世界最高レベルの皮革及び皮革製品の安全基準である【エコテックス®レザースタンダード/OEKO-TEX® LEATHER STANDARD】のニッセンケンによる認定第1号として認定いたしましたので、お知らせいたします。
レザースタンダード認証は、スタンダード100が繊維製品の有害化学物質に関する認証であることに対して、皮革製品に対して与えられる認証で、350種類以上の有害化学物質を対象とする厳しい分析試験にクリアした製品だけに与えられる世界最高水準の安全な皮革製品の証です。
皮革は繊維と比較しても水漬け、石灰漬けなどの準備工程、なめし工程、染色・加脂工程、仕上げ工程と多岐にわたり、化学物質も多く使用されるため、リスクのある化学物質が残留していないことは、とても重要なファクターとなります。
神戸レザー協同組合の「神戸レザー」は、日本一厳しいとされる「神戸肉流通推進協議会」の基準を満たし、「神戸ビーフ」と認定された肉牛の原皮から作られています。生き物に感謝しながらその恵みを余すことなく使うという、日本人の精神に根付く「いただきます」の思いを端緒として、「神戸ビーフ」の皮革を活用した「神戸レザー」が誕生しました。
肉牛の原皮は、通常の原皮と比較すると皮の大きさも含まれる脂の量も異なるため、加工に対する難易度が高くなります。日頃より神戸レザー協同組合は、協力工場と海外の基準に通用する皮革の製造を目標に掲げ、加工に使用する化学物質の選定から仕上げ工程までの見直しを進め、環境負荷低減への取組みをはじめとする持続可能な社会の実現に力を注いており、今回のレザースタンダード認証の取得は、その一環と言えます。
皮革産業のサプライチェーン間での管理・確認方法の多くは、皮革の一般品質に加え、最近ではアニマルウェルフェアの改善といった気運も高まっています。化学物質の安全性への取組みを進めるレザースタンダード認証は、まさにそれを体現するものであり、グローバル化を目指す企業のベース、さらには皮革産業全体のサステナビリティの底上げへの道標となることが期待されます。
<参考資料>
(1)【エコテックス®レザースタンダード】世界での認証取得状況(2023年12月時点)
ドイツ、トルコ、イタリア、中国をはじめ、22か国において、計94件のレザースタンダード認証が取得
(2)皮革製品の安全認証【エコテックス®レザースタンダード】について
■認証対象:天然皮革、製造の途中段階の半完成品、最終仕上げされた皮革製品
■製品分類:4段階(製品クラスⅠ-Ⅳ)※製品の使用用途に合わせた基準値で設定
※製品の使用用途によって求められる安全性レベルが異なるため、一番厳しい「製品クラスⅠ」から4段階 のレベルを設定し、ベビー製品や肌との接触が大きい製品ほど規制値を厳しくしています。
製品分類 | |||
製品クラスI | 製品クラスII | 製品クラスIII | 製品クラスIV |
36ヵ月までのベビー製品 |
肌との接触が大きい製品 |
肌との接触が小さい製品 |
インテリア製品 |
<お問合わせ先>
各種お問い合わせCONTACT
サービス全般についてのお問い合わせ
各種試験・検査に関するお問い合わせ、ご依頼はこちらから承ります。
エコテックス®に対するお問い合わせ
エコテックス®認証に関するお問い合わせ、ご依頼はこちらから承ります。
技術資料ダウンロード
各種試験・検査に関する技術資料が、こちらからダウンロードいただけます。
よくあるご質問
試験・検査などで、皆さまからよくいただく質問と回答をまとめています。
お電話からのお問い合わせはこちら