ニッセンケンは11月15日(金)、都内で開催される【第40回近赤外フォーラム】で「小型近赤外分光器を用いたポリエステル織編物中のポリウレタンの検出」をテーマとしたポスター発表を行います。発表はこの間、リサイクルPET判別試験の研究開発を進めている東京事業所・舟橋みゆきが担当します。

　わが国が産官学民一体となって循環型社会形成に向けた取組みを推進する中にあって、現在、繊維・ファッション産業の使命として衣料品のリサイクルが大きなテーマとして挙げられています。今回のポスター発表では、ポリエステルのケミカルリサイクルを取り上げます。

　今リサイクルの現場で課題となっていることの1つに、「廃棄された大量の衣料品の中から、リサイクル原料として使用できるものを仕分ける」ことがあります。現在取り組んでいるニッセンケンの研究は、ポリエステル(PEs)布地中のポリウレタン(Pu)を小型の近赤外分光器によって識別を可能にするものです。
　選別された衣料品中にPuが存在していると、リサイクル製品の品質低下につながることが分かっており、Pes織編物中のPUを検出し、PEs100%布地とPU混PEs布地を識別することを研究の目的としています。今回は、その成果をポスター発表します。
　数年来、東京農工大学 高柳正夫教授のご指導のもと赤外分光法等を応用し、リサイクルPET繊維判別試験の開発を行っており、本研究も高柳教授にご指導をいただいている成果となります。

　当財団は「大量廃棄社会からの脱却」という社会的要請に応えるべく、さらに高度な繊維鑑別の技術開発に邁進します。

【第40回近赤外フォーラム 開催概要】

■会期：2024年11月13日(水)～15日(金)
■会場：東京大学 弥生講堂・一条ホール、アネックスセイホクギャラリー
■ニッセンケンのポスター発表：
　11月15日(金)11時25分～12時25分 / ポスター番号はP-18です
　※ポスターセッションプログラムはこちらから
■主催：近赤外研究会
■共催：日本分光学会（近赤外分光部会）
■フォーラム主題：
　近赤外分光法に関する基礎理論、応用研究、装置開発、または解析法（ケモメトリックス）などに関する研究討論および機器展示