－ 取扱い表示記号の追加・変更等が行われます －

本稿が、関連業界の皆様のお役立ち情報になることができましたら幸いですし、ひいては、購入の際に取扱い表示を確認される消費者の利益擁護につながることを期待したいと思います。(編集・構成：ニッセンケン 事業推進室 マーケティンググループ)

※繊維・ファッション関連14団体
協同組合 関西ファッション連合、全日本婦人子供服工業組合連合会、日本帽子協会、一般社団法人 日本アパレル・ファッション産業協会、一般社団法人 日本インテリア協会、日本織物中央卸商業組合連合会、日本靴下協会、協同組合 日本シャツアパレル協会、一般社団法人 日本寝具寝装品協会、日本繊維輸入組合、日本チェーンストア協会、日本ニット工業組合連合会、一般社団法人 日本百貨店協会、一般社団法人 日本ボディファッション協会(順不同)

１．JIS L 0001 取扱い表示の主な変更点　

(１)記号の部分修正と新たな記号の追加

(２)洗濯処理記号… 液温30℃を限度とした手洗い記号の追加

【変更のポイント】 従来の手洗い試験(40℃)で不合格となっていた製品の中で、30℃手洗い試験で問題のない製品に対して、新たな表示記号が設定されました。

(３)アイロン仕上げ処理記号… 処理温度の変更

【変更のポイント】 JIS L0217に規定されていたアイロン温度に戻りました。

(４)アイロン仕上げ処理記号… 新記号の追加等

【変更のポイント】 低温(120℃)でスチーム使用により生地への損傷が懸念される製品に対しては、新たに規定された記号を使用することになります。

(５)ドライクリーニング処理記号… 新規溶剤の追加

【変更のポイント】 ドライクリーニング試験の現行溶剤に新たな溶剤が追加されました。

２．JIS L 0001 改正に関するスケジュール(全て予定)

(１) 2024年8月20日に改正告示の公布・施行
　　通常の法解釈ですと、施行日から“新表示での販売が可能”であると理解できます。

(２) 1年間の経過措置
　　前述の第433回 消費者委員会本会議の資料では、「なお、事業者に対する周知及び準備のため
　　経過措置を設け、施行から令和7年(2025年)8月19日までの間に繊維製品に表示するものについは、
　　なお従前の例によることができることとする」と記載されています。
　　公布・施行から、1年間の経過措置がとられていると理解できます。ただし、“表示するもの”の解釈
　　が、生産ベースか、それとも出荷・販売ベースであるか、現時点では公式な行政通知・文書等で明
　　確にされていませんので、業界側としてはまず経過措置終了に向けた準備をしていくことが必要で
　　あると考えられます。

３．改正内容に関する今後の周知等について

(１) 6月27日の「JIS L 0001改正に関する説明会」の動画を今後ウェブで配信する予定とのことです。
　　一般社団法人 日本アパレル・ファッション産業協会等、説明会の主催団体から後日ご案内等が
　　されると思います。

(２) また、経済産業省及び一般社団法人 繊維評価技術協議会では、今後必要に応じ、各業界団体及び
　　その会員向けに説明会を実施する予定とのことです。

(３) 改正JISの内容については、日本産業標準調査会のウェブサイト(https://www.jisc.go.jp/index.html
　　トップページの「JIS検索」から)で確認することができるようです。なお、改正公布・告示の8月
　　20日以降となります。

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