香粧品
香粧品試験では、各種法令・規則に則った規制物質等の試験を行います。
法令・規則について
化粧品の製造・販売等の取扱いにあたっては、医薬品医療機器等法(通称 薬機法)などの法令に加え、日本化粧品工業連合会が定める自主基準などの規制があります。
特に広告については注意が必要で、薬機法、医薬品等適正広告基準、不当景品類及び不当表示防止法(景表法)を遵守する必要があります。
化粧品の定義
医薬品医療機器等法における定義
(この法律で)「化粧品」とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。
広告の表現
日本化粧品工業連合会「化粧品等の適正広告ガイドライン2017年度版」では、化粧品の効果効能の表現範囲について、規定が設けられています。
効能効果の表現の範囲の例
・頭髪、毛髪を清浄にする
・肌のキメを整える
・口臭を防ぐ(歯みがき類)
効能効果の表現の範囲の例
・臨床試験データや実験例など表現禁止
・使用体験談・レビューなどの制限
・「すぐれた効果」「効果大」等の強調表現の制限
医薬関係者の推薦の禁止
・医薬関係者の推薦の制限の原則
医薬関係者、理容師、美容師、病院、診療所、その他が化粧品の効能効果に関し、公務所、学校、団体が指定し、公認し、推薦し、指導し又は選用している等の広告は禁止。但し、特別な場合(公衆衛生の維持増進等)は許可されます。
・医薬関係者の推薦について
一定の場合を除きたとえ事実であったとしても禁止。
特許について
「特許」については事実であったとしても表現禁止。
但し、特許侵害防止など特殊目的で行う広告は化粧品の広告と明確に分離して行うこと。
不快、不安、迷惑等の感じを与える広告の制限
・不快、不安恐怖の感じを与える恐れのある表現を用いた化粧品広告は禁止。
・電子メール等による広告
①化粧品の製造販売業者の電子メールアドレス等連絡先を表示すること。
②一方的に送り付ける場合、メールの件名欄に広告である旨を表示する。
③電子メール広告の受け取りを希望しない場合、その旨の意思表示が方法を表示するとともに意思表示したものに電子メールや広告の提供を行ってはならない。
『化粧品の効果効能の表現範囲』について、より詳細な資料をご希望の方はこちらより資料をダウンロードいただけます。
化粧品の成分規制
化粧品に配合される成分は、防腐剤や紫外線吸収剤など物質によって使用の禁止や配合量の制限が設けられています。
禁止物質の例 | 全ての化粧品に配合の制限がある成分の例 | 化粧品の種類により配合の制限がある成分 |
---|---|---|
・過酸化水素 ・ホルマリン ・メチルアルコール |
・サリチル酸 ・フェノキシエタノール ・4―tert―ブチル―4’― メトキシジベンゾイルメタン |
・クレゾール ・安息香酸パントテニルエチルエーテル ・4―(2―β―グルコピラノシロキシ)プロポキシ―2―ヒドロキシベンゾフェノン |
『化粧品の効果効能の表現範囲』について、より詳細な資料をご希望の方はこちらより資料をダウンロードいただけます。
タール色素規制
化粧品用のタール色素は、『医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令』において定められた規格に適合する色素のみを使用できることになっています。
既定タール色素の例
・赤色2号(別名アマランス)
・黄色5号(別名サンセットイエロー)
・青色1号(別名ブリリアントブルー)
『化粧品の効果効能の表現範囲』について、より詳細な資料をご希望の方はこちらより資料をダウンロードいただけます。
微生物に関する基準
『日本化粧品工業連合会自主基準』では、以下の化粧品及び薬用化粧品等の医薬部外品の微生物限度値が設けられています。
製品 | 3歳未満の乳幼児に使用する製品、目の周りに使用する製品、粘膜に使用する製品 | 左記以外の製品 | |
---|---|---|---|
項目 | |||
生菌数(注1) | 1×10²CFU以下/g 又はmL (注2) |
1×10³CFU以下/g 又はmL (注3) |
|
特定微生物 | 特定微生物 大腸菌 緑膿菌 黄色ブドウ球菌 カンジタ・アルビカンス |
いずれも陰性/g 又はmL |
いずれも陰性/g 又はmL |
試験について
試験メニュー
ニッセンケンでは、規制物質や商品にあわせた試験メニューをご用意しています。
ニッセンケンは厚生労働省登録検査機関です
※医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則(昭和36年厚生省令第 1号)
第12条第 1項に規定する試験検査機関
登録番号第184号
試験検査区分 : 理化学試験
登録年月日 : 令和元年10月 30日
試験・検査対応可能範囲
・化粧品に含まれる医薬品成分等の定量試験
・内服用(ビタミン剤、酔い止めなど)または 防除用(虫除けなど)医薬部外品に含まれる有効成分の定量試験
・医薬品に含まれる有効成分の定量試験
用途 | 対象物質と試験名 |
---|---|
スキンケア(化粧品、クリーム、乳液、美容液等)、メイクアップ(チーク、ファンデーション、アイブロー、口紅等)、ヘアケア | ・禁止物質(ホルムアルデヒド) ・重金属 ・防腐剤 ・紫外線吸収剤 ・抗酸化剤 ・色素 ・一般生菌数 |
色素の入っていないスキンケア(化粧品、クリーム、乳液、美容液等)、日焼け止め、ヘアケア(ジャム、ジェル等) | ・禁止物質(ホルムアルデヒド) ・重金属 ・防腐剤 ・紫外線吸収剤 ・抗酸化剤 ・一般生菌数 |
ネイル | ・禁止物質(ホルムアルデヒド) ・重金属 ・防腐剤 ・紫外線吸収剤 ・抗酸化剤 ・色素 ・一般生菌数 |
トイレタリー(シャンプー、リンス、石鹸、洗顔料) | ・禁止物質(ホルムアルデヒド) ・重金属 ・抗酸化剤 ・色素 ・一般生菌数 |
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